不動産業者等を介し、テナント物件を借りて事業を行う方向けの火災保険の選び方です。
所有物件ではないため「建物」に対して保険をかけることができないので、「借家人賠償責任」特約で万一の失火事故等を補償します。
保険検討の手順を以下にご案内します。
- まずは、何に対して保険を掛けるか(保険の対象)決める。
(例:屋内設備・什器、屋外設備・什器、商品・製品 など) - 保険の対象が全損壊した場合、再取得するのに必要な金額または時価額を確認する。
- 物件の構造(木造、鉄骨造、コンクリート造など)および延べ床面積を確認する。
- どのようなリスクに対して備えたいかを決める。
「火災リスク」、「風災リスク」、「水災リスク」、「盗難漏水リスク」、「その他破損リスク」など
ここで、不動産業者やオーナーへ「借家人賠償責任」の補償額を確認する。特段金額の指定が無ければ、物件の「所在地」、「構造」、「延べ床面積」を基に基準値を計算することができるので、その金額で設定することも可能です。 - その他の特約の必要性を検討
テナントで事業を行うに当たり、その施設や生産物(飲食店など)に起因する賠償事故に対する補償が必要かなどを検討する。保険商品によっては、火災保険の特約として加入することができます。 - 上記の意向と情報を基に保険会社の代理店に見積依頼を行う。
- 代理店より見積が出てきたら、予算に合うよう調整を行い契約手続きを行う。
テナント向け火災保険のメインの補償は「借家人賠償責任」特約です。
(不動産業者やオーナーからは当特約を付帯した火災保険に加入してくださいと指示されることが多いと思います。)
ただし、「借家人賠償責任」だけを補償する保険は無いため、主契約となる設備・什器や商品・製品等の加入が必須となります。
コスト重視の場合、当保険に関しては、複数社を比較にて検討するというよりも、当たりをつけた1社で基本補償をどのように設計するかということに重きを置いた方がよいといえます。詳しくはご相談ください。